電気設備工事とは、電力会社から送電された電気を建物に引き込むなど、建築物の中に安定的な電気供給ができるようつなげるものです。
コンセントや照明、電話やインターホンなどあらゆる通信設備も含まれます。また住宅だけでなく、工場や発電所など企業の設備工事全般も電気設備工事といえるでしょう。
電気設備工事の内容
使用量メーターや電気供給の申請、分電盤の配置やコンセントなどの末端処理を行い、建物内で家電が使用できるようになります。
電気設備工事は電気を建物の中へ引き込むため、壁に穴を開けたり、専門機を設置したりと建設工事と同時に行っていくものでもあります。
これらを行うには「電気工事士」の資格を持つプロのみが施工できるものです。
電力の引き込み方式
電気設備工事の中でも重要な引き込み方式には2種類あります。主に地中方式と架空方式と呼ばれます。
地中方式は地中に埋まっている電力会社からの電流路と中継の地中箱を経由して引き込む方法です。地中方式は都心部で見られる方式です。
いっぽう架空方式は、敷地内の電柱から配線を引き込む方式です。架空方式は最も使用されている方式といえるでしょう。
具体的な電気設備工事の種類
電灯・照明・コンセント設備
建物の電灯や照明を設置する工事です。動力の確保や電灯分電盤、コンセントの配線や設置を行います。
古い電灯や照明をLED化する工事なども含まれます。コンセント回路は床に配線し、照明など上部のものは天井内部に配線します。
高圧受変電設備工事
電力会社から送られてくる電気を変圧し、建物内で使用できるようにする設備の工事です。
通常電力会社から送電される電圧は6,600Vにもなり、それを200V~100Vに変圧する必要性があります。
電力消費の多い工場やオフィスなどの場合は、電柱に設置してある家庭用の変圧器では小さすぎるので高圧受変電設備工事が必要となるのです。
防災設備工事
防災設備工事は、オフィスや工場、マンション住宅などの安全を守る重要な設備工事です。
自動火災報知設備や誘導灯設備、非常放送設備などの防災設備を設置します。
この火災器や警報器は消防法に基づき設置するだけではなく、定期点検なども行っていく義務があるでしょう。